糖尿病とにがり

糖尿病はいまや社会問題

糖尿病は、食べ過ぎ、運動不足、肥満、加齢などが原因と言われてきました。糖尿病はいまや社会問題となり、現在の推定患者数は約700万人、40才以上ではなんと10人に1人が糖尿病と考えられ、近いうちに患者数が1000万人を越えると予測されています。糖尿病合併症のために失明する人が年間約4000人、新たに人工透析を受ける人が年間約8000人と、失明や透析導入の原因の第一位が糖尿病なのです。糖尿病は現代の疫病とまで言われています。今後10年間で2倍になるとも言われています。糖尿病の合併症が進んで失明や人工透析という事態になると個人の生活や社会活動は極めて大きな制約をうけ、医療費も膨大なものになってしまいます。糖尿病患者数の増大とともに、糖尿病にかかる医療費も今や2兆円に近づこうとしています。

糖尿病とは

糖尿病は胃の後に位置する膵臓から出るインシュリンというホルモンが十分に働かないために、ブドウ糖をはじめ種々の栄養素をエネルギーとして利用しにくくなる病気です。そのために利用されないブドウ糖が血液中にふえ(すなわち高血糖になり)、その一部が尿糖として尿に出てきます。そして糖尿病の状態が長く続くと血管を中心にからだのいろいろな部分に余病、合併症が出てきます。 糖尿病の合併症として 動脈硬化症(脳卒中、心筋梗塞)、腎障害(尿毒症)、網膜症(失明)、神経障害、足の壊疸(エソ)および変形、肝障害、皮膚の化膿症、いろいろな感染症などが出てきます。

糖尿病の症状

インシュリンが不足すると、血中にブドウ糖が多くても役に立たなくなるので、細胞はエネルギーの不足をきたすようになります。こうなれば肉中に貯蔵されているグリコーゲンや皮下脂肪がエネルギー源として使われるため、患者は痩せてきます。そして血中の脂肪は血管に沈着し、高脂血症や動脈硬化の原因ともなります。特に毛細血管が障害を受けるので血行が悪くなり、視力の低下、歯槽膿漏、手足のしびれ、神経痛などをおこします。また、ブドウ糖が細胞内に送りこまれなくなるので、疲れがちになり、倦怠感、無力感、性欲減退などの老化症状が表れます。

インシュリンは血管を通じて運ばれるブドウ糖が細胞内に浸透できるようにする働きをします。また、血糖値が高い時は、肝臓でのグリコーゲン合成と貯蔵を促進し、反対にそれが低いときは、貯蔵されたグリコーゲンを分解してブドウ糖につくりかえ、血中に送り込む案内者の役割を果たします。

  

膵臓のβ細胞がにがりで硬化

胃の裏にある膵臓は、消化酵素を排出する一方、血中にインシュリンを分泌しています。インシュリンは膵臓でも膵島(ランゲルハンス島)のβ細胞で作られています。 膵臓のランゲルハンス島のβ細胞で作られているインシュリンですが、このインシュリンを作る細胞が自然塩のにがりの凝固作用で徐々に硬化していくことをOリングテストで繰り返し確認しました。

にがりで硬化した膵臓のβ細胞は徐々に硬化し、いずれほとんどインシュリンを作り出せないほどまで硬化していくことが分かりました。体の中で唯一血糖を下げる役割をしているのが、 膵臓のβ(ベータ)細胞から出るインシュリンというホルモンです。 血糖を上げるホルモンはいろいろありますが、 下げる方はこのインシュリンしかありません。インシュリンがいかに重要か理解できると思います。

喉が渇くのはにがりを薄める防衛反応

食べ過ぎの人がなぜ糖尿病になりやすいかという理由は、たくさん食べるとそれだけ自然塩のにがりも多く体内にはいるからです。

糖尿病の人が喉が渇き、水を多く飲みたがり、尿が多く出るのは水でにがりを少しでも早く薄めて体外に排泄したいという機能低下した膵臓を守る防衛装置が働いている体の反応からでしょう。

糖尿病では腎硬化症予防のために早期から塩分と蛋白質の制限を行います。日本人が食べる全ての塩はにがりの多過ぎる自然塩だからです。本来、減塩は良くないのですが自然塩だと減塩しないと膵臓のインシュリンを作るβ細胞が硬化して益々糖尿病が悪化するからです。