にがりの害

ほとんどの味噌、醤油に自然塩(原塩)が使用される

スーパー等で売られている味噌、醤油は全て自然塩(原塩)です。 一般には市販されておらずメーカーや大量使用の業務用の塩として卸販売されている塩です。 全ての味噌、醤油メーカーがこのにがりの多過ぎる原塩を使う理由は1Kg、30円以下と安価にがりです。
精製塩も1Kg50円以下で卸し販売されていますが、大量の味噌、醤油の原料にはもっと 安い原塩の方が良いからです。故に精製塩で作られた味噌、醤油は販売されていません。

  • 原塩+安い中国のにがり−−−→○○塩:300円
  • 原塩+カルシウムやミネラル−−→○○塩:1500円
  • 原塩+微粉末にしてミネラルを−→○○塩:1800円
  • 原塩+加熱せず低温真空処理し、微粉末にし、カルシウムなどを加えた塩:1500円
  • 原塩+その他、数多くの塩が天然塩、ミネラル塩、○○塩として再加工されて高価で販売されています

東京23区程の広さの塩田に海水を引き入れ、太陽と風の力で水分を蒸発させて塩の結晶を作るこの天日塩は原塩と呼びますが、年間800万トン近く輸入されます。
そのうちの90%以上は苛性ソーダを造ったりするための工業用です。ザラザラと大粒なので岩塩と呼ぶ人もいますが呼び方が間違っています。
市販の醤油、味噌、漬物、梅干、魚の加工品などほとんどの食品はこの原塩が使用されています。

岩塩

岩塩はにがりが約0.00003%くらいとあまりにも少なく、ミネラル不足の病気にかかりやすくなります。 岩塩に残っているミネラルは、「ミネラルが少ない」とけなしている精製塩の860分の1位しかありません。
岩塩は天然塩でミネラルが豊富と思っているかもしれませんが、欧米人がミネラルをサプリメントで補う理由がここにあります。 海の塩を食べる日本人にはサプリメント等は全く必要ありません。

精製塩=化学塩の大間違い

この世に化学塩(NaCllOO%)という食用塩は存在していません。ではなぜ精製塩を化学塩と呼ぶようになったのでしょうか。 精製塩の元である原塩は、海水をオーストラリアやメキシコの塩田で天日干しした、れっきとした海の塩です。 天日塩を遠心分離機にかけて精製したのが精製塩です。(にがり分0.026%)

食塩のにがり分は精製塩と同じで、イオン交換膜法という製法で作る塩です。この製造法が化学的なので化学塩と言う場合が多いのですが、やはり元は海水から作られています。
この製塩法の原理は電気分解とは異なり、化学変化をともなうものでなはく、電気透析と呼ばれ、電気の力で海水中のイオンをこしとって、塩の濃縮されたかん水を集める方法です。
このかん水が真空式蒸発缶に送られ、煮つめられて、塩の結晶になります。海水を汲んで天日で乾燥させてかん水を作るのではなく科学的な方法で時間を短縮させているだけで、化学合成で作られている塩ではありません。

つまり化学合成のNaCl100%という食用塩は世の中の何処にも存在していないのに、どうしてこのような話が広まったのでしょうか?
昭和47年以降、塩田が廃止され、イオン交換膜製塩法に切り変わった時、自然塩愛好家たちが大反対運動を展開し、実際ありもしないのに『化学塩』は精製されすぎているので食べると病気の原因になると言って悪口や、うわさ話を広めていったのです。
こうしていつの聞か精製塩と食塩が混同し、更に「精製塩=化学塩」いうデタラメな図式が出来上がってしまったのです。 今も、ほとんどの人がこの『化学塩はNaCl100%の塩』と言うウソを信じ続けているのです。
実際は、精製塩はにがりの多い自然塩より20年以上も長寿になる良い塩なのですが。